実験科学+AI→薬が副作用を起こすリスクの可視化

研究成果

ある種の薬は体内に「リン脂質」と呼ばれる成分を蓄積する副作用を惹き起こすことが知られています。そのリスクの高さは薬の物理化学的性質に関係していることも知られているのですが、誘発リスクがある薬物とない薬物の境界領域においてはリスク予測があまり正確にできていませんでした。当研究室の岩隈助手らの研究により、固相化人工膜カラムを用いた高速液体クロマトグラフィーによる分析をある特殊な条件で行った結果を追加してAIにリスク予測させると、境界領域の薬物の予測がこれまでより正確になることが分かりました。その内容を第50回日本毒性学会で発表しました。